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株のパフォーマンスを高めるカギはアクルーアルにあり

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バリュー投資家のみなさんは、日夜ポートフォリオのパフォーマンス改善につながるアイデアを考えておられることでしょう。

ひとつのアイデアとして、アクルーアルの利用が挙げられます。

案外知られていない指標なのですが、なにも新しい考え方ではなく、割と前から実証分析なども行われている指標になります。

本項ではアクルーアルの指標としての可能性について言及します。

アクルーアルとは利益の質を見る指標

アクルーアル(会計発生高)とは、決算上の利益と現金収支(キャッシュフロー)の差のことをいう。

現金収入を伴う質の高い利益かどうかを見極める指標で、特別損益を除いた税引き後の利益から営業キャッシュフローを引いて算出、マイナスとなる企業は、現金収入を伴った質の高い利益を産み出している企業とされる。

一般的に、企業の粉飾決算を見抜くための指標として使用されるほか、株式投資の指標としても活用されることがある。

野村證券 | アクルーアル(証券用語解説集)

 

要するに、会計上の利益と営業CFの間の差分をみる指標です。

一般にアクルーアルは小さければ小さいほど良いとされます。

 

会計上の利益が大きいけどCFに反映されていない場合、例えば売上を架空計上して、売掛金が不自然に増えているような粉飾のケースなどはアクルーアルが高くなります。

これは極端な例ですが、売掛金が少なく、在庫も適正な水準だったならアクルーアルは小さくなります。

これを「利益の質が良い」と表現します。

 

 

このアクルーアルの条件をマルチプル(PERやPBRなど)と併用して投資基準を作ることで、ポートフォリオのパフォーマンスを向上できるということです。

PERが割安というだけでなく、アクルーアルが低いということを条件に追加するということです。

 

パフォーマンスが改善する理由として考えられるのがこれ。

 

 

アクルーアルについては存外に反響がありまして、驚きました。

 

 

 

ぜひご自身のポートフォリオのアクルーアルをチェックされてみてはいかがでしょうか。