バフェット・コードのブログ

企業分析に役立つ記事を配信中

投資銘柄はどうやって探せば良いのか【初級編】

f:id:Buffett_code:20180828104444p:plain

投資銘柄の効率的な探し方についてよく質問を受けるので、ツイッターで書いた内容を補足しつつブログにまとめました。

 

 

手順は、

  1. 手近なところでイケてる企業を30社見つける
  2. 見つけた30社から優良企業を抽出する
  3. 抽出した企業の共通項を探す
  4. 共通項で条件検索する

という流れです。

作業量はありますが、網羅的に探せるので是非チャレンジしていただきたい内容です。

1. イケてる企業を30社見つけよう

①好きな会社・良く知っている上場企業を最低30社探す

あなたが普段熱中する商品・サービスを提供している会社を手当たり次第に見つけて、上場しているか調べよう。

ポイントは「知ってる会社」ではなく、「猛烈にイケてると実感を持って言える会社」を探すこと!

これが本当に大事です。

  

誰かが「●●って会社が良いらしいよ」とか、雑誌でオススメされていたとかではなく、あなたが実感を持って良い・イケてると思える企業を探してください。

最先端技術を扱っていたり、世の中をガラっと変えるような企業でなくても構いません。

むしろ実直に堅実に大きくなってきた企業にこそ優良企業は多かったりします。

企業を見つけるコツ

「イケてる」ってどういうことだというと、こういうこと。

②好きな企業を探すコツ

・ZOZOTOWNをヘビーユースするならスタートトゥデイを

・家電を買うときに必ず価格.comをチェックするならカカクコムを

・コンビニはセブンイレブン一択だというなら7&iHDを

・彼女へのプレゼントはいつも4℃というなら4℃HDを

・無印製品が好きなら良品計画を

という具合

 

最初に30社といいましたが、その30社を見つけるのが本当に大変です。

イケてると思える企業を30社見つけるには上場企業100社くらい探す必要があります。

10社くらいはすんなり出るかもしれませんが、50社100社と出していくのは骨が折れます。

そこでオススメしている方法がこちら 。

③スーパーへ行こう

そんなに会社を思いつかないよ!というならスーパーに行ってみるのはオススメ。

スーパーはたくさんの会社の製品・サービスが並んでいてアイデアの宝庫です。

 

水産、畜産、乳製品、スナック、出版、玩具、製薬、駐車場、不動産、流通、EC、小売(スーパーそのもの)、etc

2. 30社の中から実際に儲かっていて、かつ長期的競争優位を持つ企業を取り出す

イケてる企業や好きだと思える企業の中にも、実際には儲かっていなかったり競争優位が希薄な会社というものはあります。

実際に儲かっていて、長期的に競争優位がある会社だけ取り出します。

④30社見つかったら、実際によく儲かっていて、かつ長期的な競争優位を持つ会社だけ抽出する

ポイントは競合他社や関連業界と比較すること。

関連性のない異業種で比べても意味がないのです。

なぜならビジネスモデルや産業構造が違うので示唆がありませんから。

 

⑤比較について

■競合と比べよう

競合他社と比べて利益率が高いとか、業績が右肩上がりで伸びているとか

■関連業界と比べよう

飲食店は利益率低くてレッドオーシャンだけど、その飲食店へ送客しているホットペッパーや食べログ(メディア)は利益率が高くて儲かりやすいとか

 

⑥選んだ企業が、長期的競争優位を持つ企業の特徴に当てはまるか確認する
たとえば、

・他社がマネできないことをやっている

・圧倒的なブランド力を持っている

・他社と同等のものを圧倒的に安く作っている

・毎年巨額の設備投資をしなくて良い

・ダントツ業界1位

・新規参入が困難

などがその証です

 

⑦⑥にあてはまる企業が10社になるまで探し続ける

儲かっている理由を知ることで、型のストックを増やしていこう

嗅覚がどんどん研ぎ澄まされていきます

コツは、老舗企業はそこそこに、なるべく新しい企業で学ぶこと

環境変化は早いです。王道は押さえつつ、新しい攻め方を学ぶ方が今後に繋がります

3. 抽出した企業の共通項を探す

⑧⑦の優良企業たちの共通項を探す

共通項を見つけて、3~5個の指標に落とし込みます。

・営利率が30%以上とか

・上場して20年以上のガリバーだとか

・時価総額1,000億円以下だとか

ですね。

 

⑨注意点

共通項を探す際に注意する事が2点

⑴定性的なものも工夫して定量的な形に落とし込む

例.「圧倒的なブランド力」を指標で定量化する方法を考える

 

⑵指標はシンプルに

複雑になると意味がありません。

例.「自己資本比率」と「ネットD純利益倍率」ならどちらかひとつで良いですよね

4. 見つかった共通項で条件検索をする

上記までで見つかった共通項をつかって、網羅的に優良企業を探します。

⑩⑨の指標でスクリーニングする

共通項として見つかった指標でスクリーニングしてみましょう

あなたが見つけた素晴らしい企業たちと同じような企業を一気に探すのです

 

⑨の設計が上手くいっていれば素敵な企業群が並んでいるはず

逆にマズければ、手を出すべきでない企業も混じっているでしょう

 

⑪銘柄チェック

検索したら一通りすべての銘柄をチェックします。

知らない会社もたくさん入っているはず。

未知のビジネスを勉強するつもりで確認するとモチベUP。

 

なお目視でチェックできる数には限界があるため上限は200社とします。

100件未満になるのがベスト、500件以上だと条件がゆるいかも

1度やって「ハイ終わり」にしない!

【最後⑫】①〜⑪を何度も繰り返す

ここまでの作業を定期的に何度も繰り返します。

 

大事なことは、たった1サイクルで終わらせないこと。

紙の四季報が出るたびに

とある業界に興味を持つたびに

ボーナスが出るたびに

何度も何度も繰り返します。

 

そうして知見は溜まり、嗅覚が鋭くなっていくのです💪

 

①〜⑫を実践するのは簡単なことではありません。

時間も労力もかかります。

(バフェット・コードを使っていただければずいぶん楽になるかと)

 

しかし、あなたの投資家・ビジネスパーソンとしての競争力を鍛えるのは地道な努力に他なりません。

一歩ずつ強くなっていきましょうね!😆

 

銘柄を探したり、企業を比較したり、条件検索をする際よろしければバフェット・コードをご自由にご利用ください。

https://t.co/WMUMTBBbMG

 

また企業分析についてはシバタナオキさんの「MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣」は本当に良書なのでオススメですよ😄

https://t.co/nVSqduYSdR

最後に

投資銘柄の探し方についてまとめてきました。

かなり大変な作業量になるので、気合を入れないと完遂出来ないかもしれません。

しかし、それでもやるしかないのがバリュー投資です。

素晴らしい投資家はこうした作業を無意識に繰り返して知見をため、強くなってきています。

3回やれば相当強くなっていると思います。

是非がんばってやってみてくださいね。