バフェット・コードは2019年6月にエクセルアドインを公開しました。
エクセルアドインをご利用いただくことで、プログラミングのできない非エンジニアでも私達のWeb API経由で欲しいデータにアクセスできるようになりました。
おかげさまでご好評をいただいています。
デモ動画はこちらです。
一方でエクセルアドインには課題もありました。
Macユーザーは対象外でしたし、新たに機能を足すたびにインストーラーからやり直していただく必要がありました。
そこでそれらの課題を解決すべく、エクセルアドインと同等ないしそれ以上の機能をGoogleが提供するスプレッドシートで使えるよう、スプレッドシートアドオンをリリースしました!
スプレッドシート自体は誰でも無料で使えますし、インストールも不要です。
エクセルに慣れたユーザーならほぼ違和感なく同じようにご利用いただけます。
なによりブラウザで動くため、WinユーザーだけではなくMacユーザーもご利用いただけます。
また新たな機能が追加されても再ダウンロードしていただく必要はなく、いつもスプレッドシートをご利用されている感覚でお使いいただけます。
本稿では、そのスプレッドシートアドオンの導入方法についてご紹介します。
スプレッドシートアドオンの導入
1. スプレットシートアドオンをインストールしよう
スプレッドシートアドオンは、GoogleのアプリストアのひとつであるG Suite Marketplaceからインストールしていただきます。
下記ページから「インストール」ボタンをクリックすることでインストールは完了します。
途中、アドオンから所定の権限が求められます。
それぞれ「続行」「許可」を選んでいただけば大丈夫です。
簡単に言うと「ユーザーに代わってWeb API経由でデータを取得してきてスプレッドシートに書き込むよ」というものです。
なお、同意いただく内容の詳細については Google Spreadsheet OAuth同意のお願い にまとめています。
そして下記の画面が出ればインストールは完了です。
なお、アンインストールも同じ画面にある「アンインストール」をクリックすればアンインストールできます。
2. スプレッドシートアドオンの初期設定をする
アドオンのインストールが終わったらアドオンの初期設定をします。
スプレッドシートアドオンはプレミアム会員限定の機能なので、ご自身でお持ちのAPIキーを設定していただきます。
まずはGoogle スプレッドシートを新規に開いてみましょう。
メニューバーにある「アドオン」をクリックすると、「バフェット・コード」が選択可能となっているはずです。
そこから「設定」を選ぶと以下のような設定画面が開きます。
このAPIトークンの欄にAPIキーを設定していただきます。
プレミアム会員の方はバフェット・コードのマイページでAPIキーの発行が行えます。
マイページ→「API Key」タブ→「APIキーの発行」ボタンを押してAPIキーの文字列を取得してください。
その文字列をコピーしていただき、設定画面の「APIトークン」にペーストして保存してください。
APIキーはご本人しかご利用いただけません。流出や漏洩しないよう、ご自身でしっかりと管理をお願いします。
これで、スプレッドシートアドオンの導入は完了です。
スプレッドシートアドオンを使ってみよう
さて、スプレッドシートアドオンが無事インストールされると、BCODE関数という独自の関数がスプレッドシートで使えるようになります。
試しに任意のセルで「=BCODE("2801","2017","4","net_sales")」と打ち込んでみてください。
これでキッコーマンの2017年開始年度の本決算の売上である430,602(百万円)がセルに表示されるはずです!
BCODE関数は、4つの引数をインプットするだけでその条件に合致した数値をバフェット・コードのデータベースから取得してきます。
先頭から順に銘柄コード、事業開始年、四半期、科目キーを指定しています。
指定する順番を間違えますとデータを正常に取得できませんのでご注意ください。
また3つ目の引数は四半期の番号です。仮に第1四半期のデータを取得したい場合は「1」とご入力ください。
より効果的な関数の使い方についてはリファレンスページをご用意していますので、ぜひそちらもご覧ください。
なお、取得できる科目とその科目キーにつきましてはこちらのAPI仕様書に詳しく記載しています。
取得したいアノ科目のキーは何かな?とか、そもそもどの科目が取れるのかな?と迷われた際にご参照いただくと良いかと思います。
CSVでデータを一気に取得してみよう
上記は1セルにつき1データを取得するものでした。
たしかに財務モデルを組んだり、自分で分析用シートを作ったりする場合にはその方が扱いやすいのですが、ときには一気に1社分のデータをガサッと落として加工したいというケースもありますよね。
そこでご用意したのがCSVのダウンロード機能。
こちらもスプレッドシートから取得できます!
やり方は簡単。
アドオンタブを開き、「CSV出力」のボタンを押します。
ポップアップが出てきますので、銘柄コードとデータの欲しい期間を設定します。
グレーアウトされた文字列が例として入っています。こんな感じで入力してみてください。
最後に「出力」と押すとCSVがダウンロードが始まります。
取得までしばらくお待ち下さい。指定する期間によっては少し時間がかかる場合があります。
結果はこんな感じで新しいシートに出力されます。
お手元のPCに保存したい場合は、スプレッドシートの「ファイル」タブより任意のファイル形式を選んでダウンロードしてください。
エクセルはもちろん、CSVやPDFでも保存が可能です。
スプレッドシートアドオンの更新とバージョンについて
スプレッドシートアドオンは日々改良されています。
使い勝手や科目の追加など、より多くの方に使っていただけるよう努めています。
エクセルアドインの場合は更新があった場合に最初のインストーラーから行っていただく必要があって不便さがありましたが、スプレッドシートではそうしたわずらわしさはありません。
私たちが新しいバージョンをG Suite Marketplaceにリリースするたびに、自動的に最新バージョンに更新されます。
したがってユーザーは常に最新のバージョンをご利用いただけるのです!(素晴らしい)
なお、お手元のアドオンのバージョンが気になる方は「アドオン」→「バフェット・コードについて」よりご確認いただけます。
よくある質問と対処法
1. アドオンに「バフェット・コード」が見つかりません
スプレットシート自体を開いてから、スプレットシートアドオンの読み込みには少し時間がかかります。下記のように「処理中...」が出ている場合は、ダイアログが消えるまでお待ちください。
2. #NAME? または Unknown function 'BCODE' と表示されます
スプレッドシートアドオンの読み込んで、BCODE関数が使えるようになるのには少し時間がかかります。特にシートを新規に作成した場合、アドオン読み込み後もBCODE関数が「#NAME?」、もしくは「Unknown function: "BCODE"」というエラーになる場合があります。
この場合は
- スプレットシートの「アドオン」からバフェット・コードアドオンを選択
- 「更新」をボタンをクリック
- ブラウザをリロードする
という手順を行うことでBCODE関数が使えるようになります。
3. Googleアカウントを切り替えたらエラーが出るようになりました
複数のGoogleのアカウントを利用されている場合、「バフェット・コードのスプレットシートアドオンをご利用のアカウントに、都度切り替えて作業する」といったことがあるかと思います。
このアカウント切り替え後、エラーが発生するようになった場合は「1度ログアウトして再度ログインする」事によってアドオンが利用できるようになります。
ご協力のお願い
「問題なく使えた」
「使えなかった」
「ここまでできたけどエラーが出た」
「インストールできたけど動かない」
「使えたけど過程がわかりづらかった」
などの不具合がありましたら、お気軽にフィードバックをtwitterのDMやバフェットコードへのお問い合わせにお寄せいただけますととてもありがたいです。
誰かが見つけられた不具合は必ず他の誰かを助けます。
迅速に対処しますので、どしどしお寄せください。
また、スプレッドシートアドオンはOSSとして開発しております。
下記からのフィードバック、コントリビューションも大歓迎です!
ご協力のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。
スプレッドシートアドオンで素敵な企業分析ライフをお送りください!